黒猫の額:ペットロス日記

息子は18歳7か月で虹の橋を渡りました。大河ドラマが好き。

朝ドラ「カムカムエヴリバディ」悲劇の第4週でした

脚本は「ちりとてちん」の藤本有紀さん

 NHK朝ドラの「カムカムエヴリバディ」が第4週を終えた。主人公の安子に襲い掛かった不幸の連続に、「戦中・戦後の時期なら、こんな悲劇もあったことか」と想像しつつも、あまりの畳みかけに涙しました😢

 祖父が少し先に亡くなっていたところに、安子は、空襲によって祖母と母を一気に亡くした。母と妻の死に自責の念いっぱいで心身を打ちのめされた父も、心臓発作(?)で急死。その「今わの際」の夢に現れた、出征中の兄。

 父の最期に立ち会った少年の説明を聞きながら、安子が「会えたんじゃ、お父さん、お兄ちゃんに会えたんじゃ」と言ったところを見ると、つまり、あの世から兄が父をお迎えに来たとやっぱり安子も考えたのか? つまり、兄も戦死していると観念していたのかと思うと、暗澹たる気持ちになった。

 こういう一筋縄ではいかない、緻密なジェットコースターが仕掛けられているのが藤本さんの脚本ならではの印象がある。もちろん、それが面白さなのだけれど・・・一家全滅じゃないか。見る側が元気じゃないと、気持ちが痛めつけられて見続けられない感じ。

 確か、母親の実家の小豆農家の家族も、既に亡くなっていたといったセリフを食料買い出しの際に聞いた気がする。安子は、娘のるいと出征した夫の稔以外、縁者がいない存在になったのだ。

 そして、金曜日の今日、稔の戦死が伝えられた。「いじわるせんで、帰ってきて」と安子は思い出の神社に駆け込んで慟哭したが、「あんまり視聴者にいじわるせんで」と私も脚本の藤本さんに言いたくなったな・・・💦

 何気ない日常の幸せを感じさせておきながら不幸に突き落とす仕掛けが、ちょっとどぎつすぎ、あざとすぎませんか? まさに鬼脚本!

 この安子に起きた不幸の連鎖に恐れおののく人が、来週以降、どうやら安子の周りに出現してしまうようで、それがさらに安子の転機と言うか苦労を招くようだ。予告によると、再婚を勧められてしまう。

 はー、しんどいね、安子ちゃん・・・。でもそれがドラマになるんだからね・・・。

 まあ、確かに、ここまでマイナス状態にならないと、安子は雉真家に居続けることになっただろうし、この先のドラマチックな展開に至る説得力に欠ける、ということなんだろう。

 雉真家に居残っても、それはそれで面白いドラマになったと思うんだけれども、藤本さんは「まだまだ!」と生ぬるい展開を許さなかったってことなんだろうな。

 映画「瀬戸内少年野球団」でも描かれたけれど、出征した兄が帰らないとなったら兄嫁が弟と縁づくことはあったらしい。あー、でもそれは家と家の結びつきが重要視されたからであって、安子と稔の婚姻が雉真家からするとイレギュラーなのだから、その線はないか・・・いくら勇ちゃんの恋心があったとしても。

 でも、その線でも面白かったと思うんだけれどなあ。勇ちゃんの気持ちを考えると。その後、事業に関わってお仕事ドラマにするのも「あさが来た」みたいで良かったかも・・・いや、その路線の作品はたくさんあるから嫌だったんだろうな。

 とにかく実家全滅で夫が戦死、しかも婚家を追い出されるとなったら、娘を姑に渡して、自分は夫や父母らの後を追って命を絶ちかねないところ。

 しかし、そこで勇ちゃんが安子の手元から娘「るい」を離さないよう助けるらしい。ナイス勇ちゃん。

 安子の生への原動力は、るいを育てることが大きいのだろう。母は強し、けれど、それだけじゃへこたれそうだ。稔の死を信じないで待つつもりなのかな・・・予告でちらりと見えた稔の姿が、夢じゃないことを祈るばかりだ。

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