黒猫の額:ペットロス日記

狭い場所から見える景色をダラダラと。大河ドラマが好き。

【豊臣兄弟!】#7 直のフラグ立つ?悩みをぶちまけ、「雨降って地固まる」だと良いけれど。墨俣一夜城の下ごしらえは、やっぱりの主役・小一郎が思いつく

直の悩み

 NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第7回「決死の築城作戦」がニャンニャンニャンの猫の日の2/22に放送された。いや、全然猫は関係ない。NHK公式は、今回の目玉となった超有名な「墨俣(すのまた)一夜城」の伝説について、「大胆アレンジしてお送りします!!」と書いていたが、例の策は、やっぱりの小一郎が思いついたことになっていた。そうなるよね、わかってたよ主人公だもん。

 さて、あらすじを公式サイトから引用しよう。 

第7回「決死の築城作戦」◆◇あらすじ◇◆

藤吉郎(池松壮亮)は晴れて寧々(浜辺美波)と夫婦に。だが祝言の日、直(白石 聖)が中村に帰ると言いだし、小一郎(仲野太賀)は戸惑う。一方、美濃攻めに乗り出した信長(小栗 旬)に対し、藤吉郎は要衝・墨俣の攻略を買って出る。小一郎は攻略の秘策を思いつくが、実現には尾張と美濃の国境を仕切る川並衆の協力が必要。2人は、川並衆の棟梁(とうりょう)・蜂須賀正勝(高橋 努)とよしみのある織田家臣・前野長康(渋谷謙人)に仲介を頼む。(第7回「決死の築城作戦」まとめ|大河ドラマ「豊臣兄弟!」 - 「豊臣兄弟!」見どころ - 大河ドラマ「豊臣兄弟!」 - NHK

 そう、永禄八年(1565年)、信長は犬山城を征して尾張統一に成功。藤吉郎は侍大将となって、重臣のひとりとして評定にも参加できるようになった。出世した。

 そうなったことで、秀吉と寧々も、晴れて婚儀の日を迎えたのだよね。それなのに相変わらず寧々はつまらんことで怒りを爆発させ、寧々の侍女になっている直も、小一郎が考えた作戦に乗って寧々をなだめるために芝居をしただけかと思いきや、本当に故郷の中村に帰ると言い出した。

 はあ?またまた見ているこちらが共感できにくいことを放り込んできたと思った。寧々といい直といい、女どもを自己中なワガママキャラにしたいのか。キャラ立ちさせるためとはいえ、ね。

 直は直なりに不安を溜め込んでいて、その結果なのか発熱。知恵熱?寧々が「熱病にかかったみたい」と小一郎に言ったが、ストレス性なのか何なのか、そこら辺はよく分からなかった。(昔の人はいきなり熱が出て、原因も分からないのが当たり前だっただろう。大変だよなあ💦)

小一郎:薬師は何て言うておるんじゃ。

寧々:できることはやったから、あとは本人次第じゃて。

小一郎:何じゃそれは・・・死ぬかもしれんということか?

寧々:直は、こんなことで負けやしません。

小一郎:何でそう言い切れるんじゃ?何かわしにできることは無いんか。

寧々:ありません。

小一郎:いや、何かあるはずじゃ、何か。

寧々:ない!ただ祈って、信じて、待つしかない。直もそうやって、戦に出たあなたの帰りをずっと待っていたのよ。

回想の直:よう、無事じゃったな。(涙を流して抱き着く)私は、小一郎に生きていてほしいの!あんたは、私と藤吉郎さんのどっちが大事なのよ!

寧々:私らおなごはいつもそう。

 小一郎は貯め込んでいた銭を仏に捧げ、直の無事を祈った。銭の量には笑ったが、確実に以前小一郎が直の父に渡した壺に貯めた銭よりは、増えている様子だった。

 その祈りと銭の甲斐もあったのか、寧々に呼ばれて小一郎が駆けつけると、直は床の上に起き上がっていた。無事、熱が下がったらしい。

 ここでね・・・「直が」しか寧々が小一郎に言わず、小一郎が祈りを捧げていたお堂の境内から飛び出して行くのだけど、カラスを不気味に鳴かせたり、変に思わせぶり!

 作ってる側は、民放ドラマのベタなテンプレに乗って、ちょっと引っ張りたくなった?そんな細かい点でイラっとさせてこなくていいからね。素直に「直の気が付いた」の言葉で小一郎が飛んで行っても全然いいし、カラスまで使わなくったって! 

直:何で?何でここに居るん。(小一郎が直に抱き付く)

小一郎:肝心なところでしくじっての、ハハ・・・兄者に追い返されてしもうたわ。

直:ハハ、あほやなあ。(抱き合ったまま、小一郎の肩をポンと叩く)

小一郎:へへへ、ああ、あほだわ。だで、お前の気持ち何も分かっとらんかった。今まで辛い思いさせて、すまんかった。気づいてやれんですまんかった。直。わしは死なん!必ず生きて直のところに帰ってくる!約束する!だから・・・どこにも行かんといてくれ。ここにおってくれ。お主が、わしの帰る場所なんじゃ。

直:(涙ぐんで)私、このままじゃ小一郎に嫌われてしまう気がして・・・だから一緒にいるのが怖くて、辛くて。逃げようとしたの。でも、本当は・・・(抱きしめられ、泣く)

 えーと・・・感動の場面なのだが、「わしは死なん!」で武田鉄矢の「僕は死にましぇ~ん」を思い出してしまった昭和生まれなもので、ゴメンナサイ。直ちゃん可哀そうだったね!とは、この時にはあんまりなれなかったなー。

 確かに小一郎は、前回でも兄者のために命を差し出そうとしていた。そんな顛末を誰かから聞かされたら、直は「私がこんなに心配しているのに!」と憤慨して当然。自分を忘れたような行動を平気でとる小一郎に頭も来る。信頼できなくなり、好きでいるのも難しくなるかも。

 そんな風に、小一郎の行動に心配の余り腹を立ててばかりの自分を、小一郎は嫌うんじゃないか・・・そういうこと?それが、直は辛かったと言ってると。

 「こんな婚礼、止めた方がええわ。花嫁のことを一番に思わなくてどうするんじゃ!どうせ口先だけじゃろ、あんたら兄弟はいつもそう。お寧々様、こんなのと一緒になっても悲しい思いをするだけです。考え直されませ。(兄弟)仲がよろしいこと。いっそ、あんたらが夫婦になったらどうじゃ!」って、直は藤吉郎小一郎兄弟に言ってたもんな。 

 小一郎が「これ以上兄者をコケにしたら許さぬぞ!」と反撃したが、確かに可愛げがないと思われても仕方ない直。小気味よくて、すごく面白い場面だったけど。

 その後、直は「私は中村に帰る!もう、あんたとは一緒になれんわ」と、悩みの一端を口にした。憎まれ口の陰で、深く悩んでいた。やっぱり可哀そうだったね、直ちゃん!

寧々様は16歳?

 オリキャラの直は分からないが、この藤吉郎との婚礼の時点でこのドラマの寧々は16歳ぐらいになっているらしい(高台院 - Wikipedia)。時代考証の黒田基樹先生の「永禄八年八月説」に基づいているんだって。

 従来説では4年前倒しの永禄四年(1561年)、12歳で結婚とか現代じゃ有り得ない~と悲鳴が上がりそうだが、リアルで前田のおまつは11歳で長男を産んでるっていう・・・戦国は、本当に厳しい時代だ。

 つまり、お寧々も直も、まだまだ子どもなんだよね。不安になって気持ちのアップダウンは多少仕方ない。ある意味、年齢らしい子どもらしさを表現しようとするあまり、素っ頓狂に子どもっぽくなってしまって俳優陣も苦しい、大河あるある。大人になればそれなりにキャラも落ち着くだろう。

 直ちゃんは、「あさイチ」にも出たし、もうそろそろ卒業か?てっきり体の具合が悪いのを小一郎や皆に隠していて、こっそり中村に帰ろうとしていたのかと想像していたが・・・あの発熱が一過性のものであると良いね。

山口馬木也の剣はカッコイイ

 尾張を統一して、美濃に矛先を向けた信長が墨俣に砦を築こうとした。佐久間信盛など皆が失敗してきたらしいが、柴田権六勝家も、藤吉郎の申し出を制して引き受け、張り切って取り組んだものの失敗、数多の手傷を負って信長に「負け犬は目障り。許しがあるまで蟄居しておれ」と申しつけられていた。

 まあ、蟄居は信長流の「ゆっくり養生してね」ってことだと理解すればいいよ。

 オヤジ勝家を演じる山口馬木也が、こんなにコメディパートを引き受ける役者さんになるだなんて。藤田まこと主演の「剣客商売」での秋山大治郎は、すばらしく美しく、颯爽とした剣の使い手だった。渡部篤郎の後を引き継いでの大治郎だったが、山口馬木也の方が剣捌きもたたずまいもカッコ良かったなー。

 今作でも、信勝を斬った時にその腕を見せたものの、今回はこんなに傷だらけになっちゃってねえ。彼の剣の見せ場をどこかで作ってほしいな。ああ、彼の主演映画「侍タイムスリッパー」の録画を誤って消したのが惜しい。

小一郎、直を思うと役立たず

 話が逸れた。勝家の後にようやく藤吉郎の出番が来て、墨俣に砦を築くことになった。小一郎は、勝家の担当になった時に「良かった」と胸をなでおろしていたくらいで、相当難しい仕事だということは理解していた。

 でも、今作の藤吉郎は気持ち一つで突き進んでいくタイプ。やる気さえあればできないことは無いと思っちゃってるんだろうなあ。そりゃ小一郎は大変だよ。

 破れて帰ってきた者たちに、まんじゅうやら酒やらを振る舞って話を聞き出し、敵から丸見えの平坦地で敵と戦いながら砦を築く大変さを知った小一郎。藤吉郎も、「殿の為じゃ」と言う柴田勝家から(この時も傷の痛みの小芝居がいちいち入り、面白い)、「敵は斎藤ではない。ときじゃ」とヒントを貰った。

 美濃の守護の土岐氏のことかと思いきや、とき=時。「砦が出来あがりそうになる頃合いを見計らって総攻めを仕掛けてきたそうじゃ。数日で仕上げてしまえば敵も油断して手が出せぬかもしれぬ」と藤吉郎は言い出した。普通は、数日どころか一月はかかるんだそうだけれどね。

 見せ場の墨俣一夜城を築くアイデアは、割とあっさり出てきた。ピンと来る時はそんなものだ。

藤吉郎:腹減ったのう。お寧々!お寧々!

寧々:はい?

藤吉郎:何か食わしてちょ。

寧々:えっ?急に言われても・・・。

なか:汁でよければ、すぐ出来るよ。下ごしらえしといたネギと里芋があるからね。それを味噌と合わせるだけだで。

藤吉郎:おお、それでええ、それでええ。さすがおっか様じゃ。

寧々:ああ、かか様。私がやりますから、休んでてくださいな。

なか:なんのなんの。いつもやっとるから。(思案顔の小一郎)

寧々:いえ。藤吉郎さんは、私の夫ですから。

なか:私の息子だで。

藤吉郎:まあまあ。二人で作ったら良いではないか。

小一郎:それじゃ。汁も砦もおんなじじゃ。あらかじめ下ごしらえをしておいて、一息にそれを合わせる。そうすれば、さほど時を掛けずに造ることが出来よう。

弥助:何を言うておるのじゃ。汁と砦が同じ訳なかろう。

小一郎:(地図を示す)これじゃ。ここで砦を造る材木を切り出し、運べるギリギリの大きさまで先に組んでおくのじゃ。

藤吉郎:下ごしらえか。

小一郎:(うなずき)あとは、それを川を使って墨俣まで運び、一気に組み上げる。

藤吉郎:うん、いける!いけるぞ小一郎!

甚助:いやしかし、そのためには・・・。

小一郎:川並衆を手なずけなければならぬ。

弥助:川並衆。

小一郎:尾張と美濃の国境の川筋を仕切っておる地侍の集まりじゃ。金さえ積めば、何でも請け負う無法者どもと聞く。

藤吉郎:すまぬが、汁は無しじゃ。早速、これから話を付けに参ろう。

弥助:今から?

藤吉郎:善は急げじゃ。

甚助:そんな連中、信用できますでしょうか。

藤吉郎:確か、織田家の家臣に前野長康殿という、かつて川並衆じゃったお人がおる。口を利いていただこう。

弥助:本当に、今から行くのか?

藤吉郎:手柄を挙げたければ素早く動くのじゃ。のう?小一郎。(とまどう小一郎)

甚助:いいんですか、直さんの事。

藤吉郎:直がどうした?

小一郎:いや、何でもないわ。すぐに支度に取り掛かろう。

 チャンスの神様は前髪しかないっていうもんね、素早く動いて掴まないとね。でも、藤吉郎は芋汁ぐらいは皆に食べさせておいた方が良いよ、腹が減っては戦もできないからさー。

 この場面で、一夜城築城のアイデアも、川並衆も、前野長康も、直のことまでマルっと説明してしまった。大切なシーンだったね。

 そして、直に気を取られ、またも一拍遅れている小一郎。この後、川並衆の筆頭・蜂須賀小六正勝を説得する場でも、小六を手当てする女性に直を重ねて見てしまい、全然身が入らない。そんな「役立たず」になってしまっている弟を気づかい、小牧山城に追い返す藤吉郎。ほんと、夫婦になった方が良い位、思い合っている兄弟だよね。

 藤吉郎は、かつて小六の義兄弟であった前野長康がピンチの場面でも、川に蹴り落して上手に助けた。人たらし場面が次々出てくる。小六と前野長康の兄弟関係も見どころになっている。

 ということで、人たらしの藤吉郎が、小六を説得する場面。これも良かったね。基本的に今作の藤吉郎は拝み倒して人を動かすスタイルなんだと思うけど、相手の気持ちをさすがに敏感に悟るし、なんか可愛らしい。池松壮亮のキラキラの瞳で説得されたら、ウンと言ってしまうのだろうね。

 土砂降りの雨の中、直のためにお堂で祈る小一郎、そして小六を説得するために、雨に打たれて待つ藤吉郎。共に雨に打たれる兄弟に運が巡ってきた。

(泥だらけで座った藤吉郎。蜂須賀小六が来て、策を記した藤吉郎からの文を丸めて放り投げる)

小六:わずか3日で墨俣に砦を築くなどと、ばかげておるわ。

藤吉郎:(文を拾う)どこが、ばかげておるのじゃ。

小六:ここから墨俣までは、川の流れが変わる急流が8カ所ある。組み上げた材を載せて、そこをいかだで越えるには相当な腕が要るのじゃ。

藤吉郎:ほう。

小六:それに、墨俣の一帯は湿地が多く普請が難しい。場所を見極めねば取り返しのつかぬことになる。

藤吉郎:人数はいかほど要るかの。

小六:少なくとも、千は要るであろう。ただ集めれば良いというものではない。皆が息を合わせて動かなければ、しくじるだけじゃ。

藤吉郎:お主らでも、流石に難しいか?

小六:我らならできる!

藤吉郎:(笑う)・・・では、やってもらいたい。(フラフラ立ち上がる)お主は疫病神などではない。勝ちをもたらす軍神じゃ!ともに、この世を見返してやろう。

 ここで、直が回復したために安心した小一郎が戻り、斎藤の兵に狙われた藤吉郎や前野長康らの織田勢を、小六率いる川並衆が救うというね。毎回ちゃんとスッキリと終わらせてくれる。子どもも見てて安心だ。

 さあ、下ごしらえも終え、次はいよいよの墨俣一夜城の築城。楽しみだ。菅田将暉の竹中半兵衛も出るかな?

(ほぼ敬称略)