黒猫の額:ペットロス日記

狭い場所から見える景色をダラダラと。大河ドラマが好き。

海に行ったら、ちょっとだけ【べらぼう】#27-2 とうとう田沼意次慟哭の意知Xデー😢そうだ、田沼城下町の相良(静岡県牧之原市)に行こう

すっかり夏、静岡の海で初泳ぎ

 気づいたら7月も終わりに差し掛かっている。2回目のコロナで病んでいた2週間のうちに、午前8時も過ぎれば、酷暑で庭や畑の作業も続けられない位の暑さ。ご近所さんは、多くが午前5時には畑作業を始め、7時頃には終わる。うちも早起きしてやらないと、玄関先が草ボーボー・・・ヤブガラシがすごく元気だ。

 しかし、ずっと家でコロナ隔離状態だったため、いざ隔離が明けると、玄関先の雑草の始末よりも、「外に出てちょっとドライブ」を選択してしまった。「せっかくだから、海を見よう」ということになり、さらに「せっかくだから泳ごう!」となって、水着持参で初老の夫婦が海水浴場に参上だ😅😅😅

 行ったのは、伊豆の自宅から車で30分程度で着く沼津の海。新米静岡県民なので全く知らなかったのだが、今回調べたら、駿河湾に面した沼津の海水浴場は水質が良いのが自慢らしい。富士山の伏流水が流れ込んでいて、環境省のなんちゃらトップテンにもいくつも選ばれているとか?

numazukanko.jp

http://水質最高評価! 国が発表『水質が特に良好な水浴場』全国11か所中5か所に静岡県沼津市のビーチが選定(静岡放送(SBS)) - Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/bcdaa66701f8aa7c09a0721ca4e4f1355b5c052a

 ここまで水質が良いなら、もっと宣伝すれば良いのに・・・東京に住んでいた間、そんな事とは露知らず。考えてみれば確かに、富士山の水が豊富にあるんだもんねえ。首都圏の皆さん、ご存知でした?いやいや、皇室のために沼津御用邸が設けられていたぐらいなのだから、沼津の水の良さは推して知るべしか。

 そういえば、伊豆に移住物件を探していた1年前、三島の不動産会社の人と話をしていた時にも、あちらは「水質自慢」なのが前提だった。「当然知ってるでしょ?」とこちらに聞いてもこない程、静岡県民には三島の水が良いのは当然に共有されている事実らしくて、それが全国的にも共有されていると思い込んでいるようだった。

 しかし、当時東京都民だった私には、全然当然じゃなかった。柿田川湧水公園は、亡き猫連れドライブで行ったことがあったけど忘れていたからね。もっと宣伝しないと、もったいな~い・・・と思ったのだった。

 ということで、ずいぶん過去に泳いだ湘南や房総の、どちらかと言えば黒っぽい海とは全然違う、駿河湾の青く澄んだ海(しかも生ぬるくなくてヒンヤリしてる)でちょっとだけ泳がせてもらって、さっぱりして帰ってきた。なぜか猛烈にお饅頭が食べたくなって、帰りに伊豆長岡温泉街の「柳月」でお饅頭を買って、車の中で食べた。ビンゴ!の美味しいお饅頭だった。

残念ながら、富士山は雲に隠れていた

穴場✨田沼城下町の牧之原大河ドラマ展に行ってみた

 静岡県は海岸線が長い。今回泳いだ沼津の海から見れば、駿河湾の反対側のさらに西方にある牧之原市にも、2回目のコロナ前の今月初めにお邪魔してきた。静岡市内で午前中に用事があり、そのまま車で足を延ばした。途中のパーキングエリア(たぶん焼津)で食べたラーメンも、お出汁が美味しかった。牧之原では泳がなかったけれど、海があって温泉もある。

 今日(7/27)、とうとう意知のXデーを迎えるNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は先週(7/20)、参議院選挙のために放送が無かった。佐野政言が、退出する若年寄田沼意知に話しかけてその歩みを止め、殿中でありながら刀を抜いて切りかかるかというところで終わったものだから、前回ブログでは散々その文句を書いた。2週間お預けなんて、どうしてくれる!みたいな感じで。

 悲劇のプリンス意知の今日の運命は皆が知っている。それを踏まえての、静岡県牧之原市だ。意知と父の意次の親子の位牌が祀られている平田寺があり、意次の居城だった相良城があった、いわば田沼城下町だった。緑や海の自然は有り余ってきれいだし、温泉はあるし(しつこい♨)、田沼に浸ってロスを慰めるには絶好の場所だ。

 現在、その相良城本丸跡に建てられているのが城を模したような建物の「牧之原市史料館」で、その2階にて、ご当地ということで「べらぼう」の大河ドラマ展が開催されている。なんと無料だった。

 もちろん、こちらの大河ドラマ展は、主役の横浜流星演じる蔦屋重三郎が吹っ飛ぶほどの田沼推し。入るなり、お出迎えだったのは大きな田沼親子のキャストビジュアルバナーだったし、ご当地版のパンフにどどんと掲載されているのは、渡辺謙のインタビューだ。

 ・・・あれ?意知役の宮沢氷魚のインタビューはどうした?意次がビッグネームの渡辺謙だからか、それで満足しちゃったのかなあ。ちょっと宮沢氷魚は影が薄い。パンフも「田沼意次ゆかりのまち 静岡県牧之原市」と銘打たれているし、PRキャラクターも「意次くん」だ。史料館の前にあるのも意次の銅像だったし。

 意知は、まさにこれからという時に芽を摘まれた存在だから、影が薄くても仕方ないか・・・しかし、彼の死で田沼の春は終焉し、継承者を失った田沼意次の先行きも定まったようなもの。田沼は最大の庇護者の将軍家治もそろそろ失うし、時代は吉宗の嫡流から傍流へと移っていく。

 ドラマが描いているように、この時代の変遷が白天狗の指金による人為的なものであるとするなら・・・意知を仕留めたのは、一橋派にはクーデター成功を約する大きな成果だ。あの「丈右衛門だった男」も、白天狗様に褒美をもらわなきゃ。

 牧之原市の大河ドラマ展は、番組の紹介パネルや出演者の直筆サイン、ドラマの使用衣装や小道具など一通りあるのだけれど、小ぶりなつくり。正直、見に来ている人がほぼいなくてビックリだったのだが、のんびりゆっくりと展示物を見ることができた。

 意次役の渡辺謙が座った褥や脇息のセットがあり、家族は喜んで座って写真に納まり、暇を持て余して困っていたらしい係員のおっちゃんと、ふざけて色々と喋って笑っていた。おっちゃんが「俳優になったら」と家族に言うので、家族はご機嫌。でも、それ「芸人」って言いたかったんじゃないのか・・・。

牧之原市大河ドラマ館の意次セット。誰でも座れる

 この数えるほどしか人がいない様子は、先日の、押すな押すなの上野東博での蔦重展とは大した違いだ。東博の売店にはものすごい行列で、蔦重関連の品物には近寄れもしなかったが、この牧之原市の大河ドラマ展では、売店に行ってみたらやっぱりこちらも客は私だけ。ゆっくり選んで、蔦重のイラストの入ったトートバッグを買うことができた。

 実は、人がいなさすぎて、ビビッて早々に出てきてしまったくらい。もっと食べ物関係も見れば良かった。蔦重グッズを買いそびれている人、ここ牧之原の売店は穴場、狙い目だと思う。

1階は史料館。行くべし!

 それに、建物2階の大河ドラマ展を見てから建物1階の史料館企画展「田沼意次の新時代展」を見に行けば(こちらは入場料220円)、たぶんドラマの紀行でも紹介されていた(←「英雄たちの選択」でした!田沼意次 大ピンチ! 〜意知 殿中刺殺事件〜 - 英雄たちの選択 - NHK)、意知の直筆の書「八幡宮」がドーン。意知ロスの人は眺めながら涙にむせんじゃっても大丈夫、人がいないから。

 この史料館には、意次の遺訓や「田沼意次領内遠望図」など田沼家ゆかりの資料が200点以上あるだけでなく、大河ドラマのこともちゃんと考えられていて、同時代の出版物の展示もあった・・・と言うより、こんなにあるの?というぐらい無造作に山積みされていた。

 史料館の入口で売られていた牧之原市教育委員会「相良藩主田沼意次 改訂版」(第2版は令和5年9月発行)という冊子は(いくらか忘れたが、高くない)、分かりやすくまとめられている。これを見ると「賄賂政治家という意次の悪評は、つくられたものであり、実際は人情に厚い清廉潔白な政治家だったといえる」と、ちゃんと意次擁護に努めていて、意次地元としてまことに正しいね。

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人心を操る噂をばらまき、佐野政言にも「噂」の楔を打ち込む

 ということで、「丈右衛門だった男」工作員が着々と仕事をこなし、ドラマの方ではこの日を迎えることになってしまった。良からぬ噂は城内に蔓延している。

意知:(歩きながら)あの策、いかがにございましょう?

意次:あのぐらい、わしも頭にはあったわ。

意知:恐れ入ります。(笑い合う。控えた役人たちが通過する田沼親子に一斉に頭を下げる)

役人1:聞いたか?山城守様の吉原通い。

役人2:米の値を上げ、私腹を肥やしているそうじゃ。

役人3:実直そうな顔をして、恐ろしいのう。

(役人の中に並んでいる佐野政言は、戸惑った様子で耳を傾ける)

 「大坂の奉行所で召し上げた米を公儀が安く買い上げて、その値で市中に直に払い下げてはいかがか」と、米の値を何とか下げようと、提案していた意知。だが、そんな事とは知らない役人たちは陰口を叩く。これじゃあ、目の前で襲われても、意知を助けようとする人はいなくなるよね。

 怖いね、陰口。自分はまっすぐ、悪いことなどしていなくても、セクハラを受け入れなくて気に入らないから苛めてやれとか、嫉妬して追い落としてやれとか、自分が取って代わりたいとか、そんな気持ちでターゲットの悪評だけばらまく人たちがこの世には存在する。そうして人の目を曇らせる。

 評判に目を配って周囲からサポートを得る事は、実は大変に大切なことなんだと、今回、足をすくわれた田沼意知の事件を見ても改めて思う。私も実際に身に染みたひとりだ。

 そして、名も名乗らぬ「丈右衛門だった」工作員に家に易々と入り込まれ、田沼家にまつわる「噂」をたっぷり沁み込まされてしまった佐野政言。「佐野の桜」は枯れたが、除草剤の方もたっぷり沁み込ませておいたのでは?当時、グリホサートは手に入らないだろうけど、塩水とか?

 桜が枯れれば、耄碌している政豊も正気ではおられず、息子の心をいたぶるようなことも言うだろうという?・・・丈右衛門だった男は忍びなのだろうか?心理戦に長けているね。

佐野政豊:なぜ今年は咲かぬのじゃ?

政言:詳しい者によると、どうも寿命のようにございます。さあ、中へ。

政豊:(杖で政言を打つ)愚か者め!これはかつて綱吉公より賜った桜の樹!それを枯らしてしまうとは!

政言:わ、わ、私が、私が枯らしたのではございませぬ!じゅ、寿命で!

政豊:この愚か者!出来損ないめ!お前のせいで!

家臣と丈右衛門だった男:(走ってきて止める)殿!佐野殿!おやめください!

 こうなることを見計らっていたかのよう。タイミングよく現れたもんなあ。陰で、政豊の耳に良からぬ囁きを繰り返し吹き込んでいる工作員2がいるのではないだろうか?

丈右衛門だった工作員:お怪我は?

政言:大事ない。どうもみっともないところをお見せし・・・。

工作員:それにしても随分、きつく当たられておられましたな。

政言:あ・・・某は、9人の姉の後にやっと授かった跡取りでして。父はそれはそれは喜んだそうだが・・・

記憶の中の政豊(ちゃんと若い):そなたが来てくれれれば我が家は安泰じゃ。そなたの働きで、佐野の桜はますます咲き誇ろう。(幼い頃の政言を抱く)

政言:そうまでして得た息子は、いつまでたってもうだつが上がらぬ。その上、家宝の桜が咲かぬようになったとあっては、当たりたくもなるのであろう。あ・・・ところで今日は?

工作員:ある噂を耳に致しまして。迷ったのですが、やはりどうにも我慢がならず。

政言:噂?

工作員:田沼様が、佐野殿の大切な系図を預かると偽り、無きものにしたと。(政言の表情が消える)佐野殿、「田沼の桜」はご存知で?田沼様より寄進された桜は見る見るうちに育ち、それは見事な花を咲かせ、「田沼の桜」と愛でられておるそうで。あれは、元は佐野殿の桜ではございませぬか?(神社の境内で、満開の桜を見上げる政言)

 この期に及んでまだ工作員は名乗っていないのに、こんなにも「噂」と称する話に操られてしまうのか。しかも、積極的に情報を取りに行かないと、かえってこんなにも詳しくならないから怪しいよ。うぶな政言。

(庭の桜を前に、噂を吹き込まれた政言が悩み苦しんでいる。政豊がやってくる)

政言:父上・・・。

政豊:(錆びた刀を振り回す)咲け~!咲け~!や~!咲け~!咲け~!咲け~!咲け~!(政言の顔が歪む)さ、咲け・・・。

政言:何故・・・何故こうも違うのかの・・・ううう(泣く)

政豊:やー!(泣き声に気づく。表情が和らいで)よう来た。よう来てくれたのう、源之助。(政言の肩を叩く)そなたが来てくれれば、我が家は安泰じゃ。そなたの働きで、佐野の桜はますます咲き誇ろう!見よ!これが当家の桜。(膝から崩れ落ち、泣く政言。枯れ木を睨み、刀を振る政豊)うう~、咲け~!

政言:(父の手をつかみ)私が!私が・・・咲かせてご覧に入れましょう。(涙でぐしゃぐしゃの顔で微笑む。穏やかな笑みを返す、政豊)

 決心をさせたのは父・・・政豊役の吉見一豊さん、朝ドラ「天うらら」で取材に行き、インタビューしたことがあった。とにかく主役が好きな先輩大工の役どころで、照れたようにそう言っていた。今回の影のMVPだよね。

若年寄1:今日は居残りは無しで?

田沼意知:花見の約束がございましてな。

若年寄2:今が丁度見頃でしょう。(背後で立ち上がる、虚ろな目の佐野政言)

 折悪しく、花見の話。心は誰袖のもとにあり、佐野政言のことなど毛筋も考えていなかったかな、意知・・・。

 ロスの方、牧之原市に行きましょう!

(ほぼ敬称略)