今週のお題「ドラマ」
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」第8回「逆襲の『金々先生』」が2/23の天皇誕生日に放送された。2月は短い。再放送を見たのは3/1、通常だったら「○月29日」になるはずで、次回3/2の放送は「○月30日」となるはずなのに。2日間のロスが、ただでさえ剛速球で過ぎたようなこの1週間を短いものに感じさせる。はよ確定申告やらねば。
それでも毎週の大河ドラマは子どもの頃から私には欠かせない。忙しいから見ない、という選択肢は無い。
歴史好きで、刷り込まれちゃった習慣というのもあるが、そうでなくとも役者はもちろん、音楽、美術と、作り手側がベストを尽くしに尽くした最高峰を見られるのが大河ドラマだと私は思う。ひとことで言えば「別格」だ。民放だと一桁多いギャラが貰えると昔聞いたけど、それでも役者さんたちの目標は大河ドラマからのオファーだというもんね。
さて、「べらぼう」も面白くなってきたと思うのだが、総合8時放送の視聴率は10%を切り、芳しくないらしい。引っ越し以来の5か月間、パソコンのNHK+で大河ドラマ生活を送ってきた大河大ファンからすると「それって全然関係ない」と思う。
私のようにNHK+組もいれば、録画する人も多いだろう。BS4Kで見ている人も、普通のBS組もいるよね?今更、何で視聴率で騒ぐ?民放のように広告主の顔色を見て説明するための数字が要らないNHKなんだから、関係無し。日本の文化を紡いできた自負を以て、堂々と制作し続けてくださいな。
紆余曲折を経て、使えるテレビアンテナがようやく自宅にも来た。BSアンテナは、強風の中でも大丈夫なように、お皿に細かい穴がびっしり開いているメッシュタイプを電気屋さんが選んでくれた。これから、パソコンの小さい画面(しかも暗かった)で大河を観なくてもいいのかと思うと、かなりうれしい。録画もできるし。
大河主人公は恋愛音痴が王道?
さてさて、公式サイトから今回のあらすじを引用する。
≪あらすじ≫ 第8回「逆襲の『金々先生』」 蔦重(横浜流星)が手がけた吉原細見『籬(まがき)の花』は、瀬川(小芝風花)の名を載せたことで評判となり、瀬川目当てに客が押し寄せ、吉原がにぎわう。瀬川は客をさばききれず、ほかの女郎たちが相手をする始末に、蔦重も一喜一憂する。そんな中、瀬川の新たな客として盲目の大富豪、鳥山検校(市原隼人)が現れる。一方、偽板の罪を償った鱗形屋(片岡愛之助)は、青本の新作『金々先生栄花夢』で再起をかけ、攻勢に出る…。(【大河べらぼう】べらぼうナビ🔎第8回 - 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」 - NHK)
今回、蔦重は語りの九郎助稲荷(綾瀬はるか)にバーカバカバカと罵倒されていた。そりゃそうだ、正に体を張って頑張っている、幼なじみの瀬川の蔦重への思いにたった1度きり会っただけの平賀源内でさえ気づくのに、長年傍にいてアレか。女郎との恋愛の戒めが厳しい吉原に育った故という、言い訳は色々とあったけれど、それにしてもひどい音痴っぷりだった。
まあ、宮崎あおいの「篤姫」もそうだったよ。しょうがないよね、大河の主人公は、男女問わず物事を成した魅力的な人物が定番だ。現実に居たらモテモテだよ。そんな人物を恋愛トンマに造形しておかないと周りが放っておかず、色恋の話ばっかりになりそう。
若気の至りで過ちもあるだろう。色ボケだったりお相手をバンバン捨てたりして反感を買うよりも、恋愛に疎いぐらいが品行方正をキープしたい主人公には都合が良さそうだ。(その点で有名な、渋沢栄一が主人公だった「青天を衝け」は、うまく誤魔化していた。41回で終わったのがホントに惜しかったね。)
蔦重の恋人は?
今回、フィーチャーされた蔦重の恋愛意識に関する場面を振り返っておく。平賀源内と、細見を手伝ってくれた小田新之助が蔦重に聞いた。
平賀源内:(松葉屋の座敷から外を見て)しかし、大したもんだねえ、この人出。
蔦屋重三郎:ああ・・・こりゃみんな「瀬川」を見に来てんですよ。細見で人が来てんじゃなくて、あいつ(花の井)が「瀬川」を背負ってくれたから、こうやって人が出てる訳で。俺ぁ何をすればあいつに報えんのか、考える時があります。
源内の回想の花の井:重三が誰かに惚れることなどござんすのかねぇ。どの子も可愛や誰にも惚れぬ。あれはそういう男でありんすよ。
源内:んじゃ、いっそおめえさんが瀬川を身請けしてやりゃどうだい?
蔦重:身請け?!
語り(九郎助稲荷):身請けとは、女郎が客に身の上を引き受けてもらうことです。多くの場合、その後は身請け人の妻や妾となりました。
源内:女郎の幸せっていやあ、そりゃ身請けだろうよ。
蔦重:いや、できるわけねえでしょう。
新之助:身請けというのは、いかほどかかるのだ?
蔦重:どんなに安くても百両、二百両。「瀬川」なんて千両超えになんじゃねえっすか。
新之助:そんなに。
蔦重:ええ。
源内:けどよ、考えたこと無かったのかよ、小せえ頃とか。
蔦重:小せえ頃?
源内:「大きくなったら一緒になろうね」とかよ。
蔦重:いや~。ああ・・・あいつ宝もんにしてた根付、井戸に落としたことありまして。
幼い日の蔦重(柯理):(井戸に竹竿を突っ込んでいる)だめだ・・・もう諦めねえ?そろそろ戻らねえと、おいら親父様にゲンコ・・・。
幼い日の瀬川(あざみ):(柯理を叩いて)偉そうに!あんた誰の稼ぎで食ってんだい!
蔦重:・・・まあ、大概そんなふうでしたよ。
源内:俺ぁグッとくるけどねえ。ちなみによぉ、どういう女に惚れんだい、蔦重は。今まで惚れた女は?どういうんだい?
蔦重:いや~、いねえっすね。
新之助:かような中に居って、女に惚れたことが無いのか?
蔦重:吉原もんはその手の心根、抜かれちまうんすよ。女郎には死んでも手、出しちゃなんねえって叩き込まれますし。誰かをてめえのもんにするとか考えたこたねえっすね。
源内:空しい話だねえ、どうも。
蔦重:う~ん、そうっすよねえ。
源内:おめえさんじゃねえよ。
空しいのは瀬川の方だよね。恋しい蔦重がいても、身請けされていくしかない。公式サイトに、幼い頃、「手打ち」のために瀬川にくれた蔦重の宝物の本について解説がある。(【大河べらぼう】第8回「逆襲の『金々先生』」まとめ - 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」 - NHK)
子ども向けの本だから、たわいもない。しかし、瀬川の心中に照らし合わせた時に、その内容が切なく見えるよね・・・大事そうに見返していたから、それがその後、ずっと瀬川の宝物になっていたようだった。
📕赤本『塩売文太物語』はこんなお話
蔦重の細見は成功し、地本問屋の鶴屋喜右衛門と約束した倍売ることができた。その陰で、細見に掲載した名跡「瀬川」目当てに吉原にどっと客が繰り出し、女郎たちは多忙を極めた。
フィギュアスケートを5年経験し、西日本8位(「あさイチ」で映像も見た)にも入ったことがあるという体幹の強い小芝風花が演じる五代目瀬川の花魁道中は堂々としたもので、なるほど高下駄を履いた足さばきはフラリともしない。ドラマでは、道中の煌びやかな世界を見せながら、瀬川や、彼女がさばききれない客に対応する女郎らの苛酷な労働状況が描かれたのが興味深かった。
蔦重は、起きてこられないほど体力を消耗した瀬川に、「ひどい強蔵」なんぞを誰より忙しいのだから付けないでくれと松葉屋に抗議。だが、松の井が「ならば、わっちなら構わぬと?」「誰かが相手をせねばならぬのでありんす!」と反論。止めに入ったうつせみの首にも傷があった。
花魁は客を選べるんじゃなかったの?やっぱりそんなの嘘か。人出が増え、質の悪い客も増えている。忘八はウハウハだろうけど、女郎は体が持たないよね。体を壊して命を落としても、身ぐるみ剥がされて投げ込み寺に捨てられるだけ。瀬川1人をかばって済む問題じゃない。
マブダチの瀬川
ところで、蔦重は品川宿とかには行かないのか。確か、逃げた唐丸につるべ蕎麦の親父が「もう連れてってもらったか」と聞き、「まだ早い」と蔦重が答えていたような。
つまり、蔦重は吉原「外」に恋人がいてもおかしくないのに、いない設定みたいだなとは思っていた。女全般に対して心根を抜かれたか、そもそも性的志向が異なるとして描くのか。今や色々な志向が考えられるもんね。それが重三は違うとしたら、瀬川は空しいよ、そりゃ。(でも、NHKが大河主人公の性的志向にまで踏み込むかなあ?)
そして、瀬川と蔦重の会話の場面。
瀬川:重三!(九郎助稲荷に駆け込んでくる)
蔦重:おお!
瀬川:これ(鱗形屋の「金々先生栄花夢」)見たかい?
蔦重:ああ。どうだった?
瀬川:わっちは初めて青本を面白いと思ったよ。
蔦重:だよなあ。俺も、あっという間に読んじまったよ。
瀬川:鱗形屋は、早々に持ち直したって事かい?あんたの仲間入りの約束は守ってもらえんのかい?
蔦重:まあ、落ち着けって。
瀬川:呑気なこと言ってる場合じゃないだろ!?
蔦重:そこは、親父様たちと話をしてよ。
瀬川:・・・親父様たちが?話に乗ってくれるのかい?
蔦重:おう。
蔦重回想の駿河屋:(忘八親父どもの寄り合い、蔦重も参加)これから吉原と本屋が手、組んでいきゃ良いじゃねえか。
蔦重回想の扇屋:おう。確かにそうすりゃお互いうめえ話になるじゃねえか。
蔦重:いざやるってなったら、山のように妙案くれてよ。腹くくったら、さすがってか商い分かってるってか。(不穏な瀬川の表情)ん?どうした?
瀬川:あ・・・ああ、忘八は味方になりゃ、そりゃ頼りになるよね。(無理に笑う)
蔦重:ああ。扇屋の親父なんて、地本問屋みんなまとめて吉原漬けにして首、回んねえようにしちまえって。忘八だよな。
瀬川:アッハハハハ・・・良かったねえ。吉原を何とかしたいと思ってんのは、もう、わっちら2人きりじゃなくなったってことだね。
蔦重:ああ。そうだな。仲間が増えたってことだな!
瀬川:ありがたい話だねえ、まったく・・・。(むしろ有難迷惑のような顔で、うつむく)
蔦重:お前のお陰だよ。今までお前が助けてくれたから親父様たちもこうなったんだよ。ありがとな。
瀬川:別にあんたを助けるためにやった訳じゃ・・・。
蔦重:なあ。(風呂敷包みを解く)
瀬川:何だい?それ。
蔦重:これ、貰ってくんねえか。(本を渡す。表紙に「女重宝記」)俺、お前にはとびきり幸せになってほしいんだよ。
瀬川:幸せ?
蔦重:ああ。身請けされて、それこそ名のある武家の奥方やら商家のお内儀やらになってほしいんだよ。お前ならなれると思う。(瀬川と並んで腰を下ろす)女郎は世間知らずで苦労したり、それがもとで追い出されちまうこともあるって言うじゃねえか。そうならねえように、これ読んどきゃいいらしいんだよ。
瀬川:重三にとって、わっちは女郎なんだね・・・。
蔦重:ん?
瀬川:吉原に山といる、救ってやりたい女郎のひとり。
蔦重:あ~・・・けど、とりわけ幸せになってほしいと思ってんぜ。ガキの頃からの付き合いだし、えらく世話になってるし。ああ、心から報いてえと思ってるよ。
瀬川:ハッ、ハハハ(上を向いて涙を堪える)
蔦重:うん?
瀬川:(顔を逸らして)馬鹿らしうありんす・・・。
蔦重:ん?
瀬川:(勢いよく立ち上がり、笑顔を作って)ありがとうござりんす。せいぜい読み込みいたしんす。(去る)
蔦重:おう。(九郎助稲荷境内の狐像を見る)なあ、何かあいつ怒ってね?
語り:バ~カ!バカ!バカ!豆腐の角に頭ぶつけて死んじまえ!
蔦重:何か、俺したか?何もしてねえよな?
語り:せ~の!このべらぼうめっ!
このトンマ、と視聴者の多くが思ったことだろう。こんなトンマのために頑張っている、瀬川が切ない。「吉原を何とかしたい」は、蔦重とのふたりっきりのプロジェクトだったから瀬川はうれしかったんだよ。そこらへん、蔦重は全くわかってない。仲間が増えた!じゃないよ。
蔦重が語るのは愛の言葉には程遠く、戦友とか親友に対するそれ。ガキの頃からのマブダチ、そんな感情しか抱いていないようだと瀬川は思い知った。そりゃ恋してるだけ馬鹿らしうありんすよ。
予告では瀬川の身請け話が出ていた。きっと、色気たっぷりに登場したあの人だろうと皆予想がついている。「鎌倉殿の13人」の時よりも品がある。ヘアスタイルが同じだから「おんな城主直虎」の傑山が転生したかともSNSでは言われているね。いや、傑山は出家だから坊主なんだけどさ。
この身請け話を受けて、蔦重には心境の変化があるのか。これほどコチコチのトンチキだと、変化なんかできるかな。
地本問屋になる約束は?風間俊介が悪役
地本問屋の仲間入りを目指し、細見を倍売る約束をしてきた蔦重のために、花の井は不吉と言われた「瀬川」の名跡を継いだ。名跡の襲名が決まった時は細見が売れに売れると知ったからだ。
しかし、約束を果たしたとしても、蔦重が地本問屋になる計画は鶴屋が断固阻止しようとしている。「あれは吉原の引き札屋です。とても本屋なんてものじゃない」と蔦重のことを陰で鱗形屋に言っていた彼の心中にあるのは、吉原者に対する強い差別感情だ。
身分社会の当時は生まれや立場を弁えるのが当たり前だったかもしれないけれど、現代日本では差別感情丸出しは顔をしかめられ、頭大丈夫?と思われる。そんな現代人には嫌われる役を、いつも「いい人」を演じてきたような印象の強い風間俊介が演じるなんてビックリだ。
鶴屋喜右衛門:ずいぶんとこちらにも儲けがある話をお考えいただいたようですが、この世には金で動くものと動かぬものがあるんですよ。
蔦重:そりゃどういった意味で?
鶴屋:いや、名前は申し上げられませんが、「吉原者」を市中に加えるのかと仰る方々が少なからずおられます。
蔦重:何ですか、それは。
鶴屋:「吉原者」は卑しい外道、市中に関わってほしくないと願う方々がいるという事です。
大文字屋:何、抜かしてやがる。てめえらののさばってる日本橋は、元は吉原のあったとこじゃねえか!
丁子屋:おうよ!元々は俺ら吉原もんの土地だろうがよ!
鶴屋:私もそう言ったんですが、「こんないかがわしいもの江戸には要らぬ」と、市中を追い出されたんじゃないかと・・・。
大黒屋りつ:こちとら、天下御免ですけどねえ。
鶴屋:ええ、そう言ったんですが、お上が僻地へと追いやった者に市中の土を踏ませては、お上に逆らうことになると。
扇屋:そういう方たちは、女もお買いにならないんでしょうなあ。
鶴屋:さあ、どうでしょうか。私はそこまでは。
蔦重:あの、鶴屋さん。吉原毛嫌いなさっている旦那様たちと、話、させてもらえねえでしょうか。確かに、俺たちは忘八だ。分かってもらうために話し合って親しみを持ってもらうしかねえんですよ。お願いします。
鶴屋:私もそうしてみませんかと申し上げてみたんですが、皆さま、吉原の方々とは同じ座敷にもいたくないってな具合で。
駿河屋:(立ち上がり、鶴屋のそばに行く)
蔦重:親父様?
駿河屋:ハハっ(笑いながら、鶴屋の襟首をつかむ)
蔦重:親父様、ダメですって!
駿河屋:嘘くせえんだわ、おめえ!(鶴屋を引きずる)
蔦重:落ち着いてくだせえ!よその人です、親父様!
駿河屋:グダグダグダグダ、理屈並べやがって!(大文字屋が障子を開ける連係プレー)うら~!(階段から鶴屋を突き落とす)
蔦重、鱗形屋:鶴屋さん!
鶴屋:(階段下に待っていた西村屋の上に落ちる)大事有りません。
西村屋:うう・・・。
駿河屋:(階段上から見下ろす)悪いけど俺だって、あんたらとおんなじ座敷に居たかねえんだわ!
大文字屋:出入り禁止な、あんたら!
松葉屋:おや?ってことはもう、皆さんは吉原の本は作れない。(誰かの財布を階段下に投げる)
りつ:あらまあ、じゃあ今後は重三しか作れないってことんなるねえ。
大文字屋:黙って大門くぐりゃいいなんて考えんなよ!
扇屋:そうですよ。二度と出ていけなくなりますからねえ。
駿河屋:覚悟しろや、この赤子面!
赤子面ってベビーフェイスのことか。確かに風間俊介はつるっとした(鶴屋だけに、なんて)赤ちゃん顔だよね。
忘八の宣言に、渋い顔をしていたのはまず西村屋。女郎を紹介する錦絵の「雛形若菜」シリーズがあるものね、吉原に出入り禁止じゃその出版が途絶えることになる。鶴屋が落ちてきて受け止めた体の痛みだけでは済まない。鱗形屋も、吉原の細見が出せなくなるはず。困るよね。
実は、雛形若菜も細見も、どちらにも貢献したのが蔦重。吉原と完全決裂して、蔦重を失うのも怖いんじゃないの?「金々先生栄花夢」だって、鶴屋は知らないようだが、蔦重の取材が無かったら鱗形屋もあそこまで面白くできたかどうか。史実はどうか知らんけど。(公式サイトに「金々先生」の解説があるね。【大河べらぼう】第8回「逆襲の『金々先生』」まとめ - 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」 - NHK)
こんな全面対決に入ってしまったら、もう蔦重の地本問屋の仲間入りは絶望的かと危ぶまれる(ウクライナ大統領のゼレンスキーが、侵略の被害国相手でも厳しくディールを言ってくる血も涙もないトランプと派手に決裂したばかりだから、なんかタイムリーと思ってしまう)が、蛇の道は蛇、まだ道はあるのかも。
和やかだった米ウクライナ首脳会談、40分後に一変…ゼレンスキー氏「悪いことしたと思わない」
手痛い不利益を前に、頭を冷やした市中地本問屋側が吉原に譲歩することにもなりそうだよね。この鶴屋単独との話の前に、蔦重は地本問屋仲間に相当良い取引材料を持ち掛けていたから。これが忘八仕込みのアイデアだったのかな。
- 蔦重は、吉原関連の本しか作らない。「鱗形屋さんが出すような青本、芝居絵本、往来物類は一切出しません。皆様が案じなさってる本の増え過ぎによる共倒れは防げるかと」
- 「細見はこちらで作り、タダでお譲りするという形でいかがでしょうか。それなら元手はかからず、売った分すべてが実入りとなります」
「タダ」で心動かされた地本問屋仲間もいた。それを横睨みして制し、彼らを追い出し、鶴屋が一人残ったのだった。他の問屋仲間が後で成り行きを知ったら、鶴屋は恨みを買いそうだ。
あれだけ外道呼ばわりされたら、忘八どもだってもう引けない。鶴屋は自分の考えを述べているのだろうに、そこに居ない仲間の意見だという。その仲間の名前も言えないという。ズルいやり方だったね~。
それを真に受け、架空の仲間(たぶん)相手の話し合いを申し込むなんて、蔦重・・・なんて馬鹿正直。恋愛トンマでもあるけれど、話し合う気などさらさらない鶴屋の意図が掴めてない。人の裏表にまだ鈍感。若さゆえか。純粋なのは良いけれどね。
そこは手の早い駿河屋だったけど、座敷横の階段での次第にはこちらも既視感があるから、エヘエヘ笑いながら鶴屋に近づいていくのが、もうかなり不気味だったな~。さすがの高橋克実と言うべきか。忘八の連係プレーも相変わらずお見事。さあ、どっちがどう折れるのかな。
(ほぼ敬称略)



