黒猫の額:ペットロス日記

息子は18歳7か月で虹の橋を渡りました

恩猫(人)のお葬式

享年23歳2か月

 先日、ある猫さんのお葬式にお邪魔してきた。仮にAちゃんとしておこう。

 Aちゃんは、会社の先輩Bさんの飼い猫。白地に焦げ茶色の、やや丸っこいけれど、ものすごくすばしこくエネルギッシュな猫さんだった。当時、7~8匹は犬猫を飼っていたBさん宅にお邪魔した時、階段をダッシュで駆け上がるAちゃんは、私の目には小柄ながら抜群に元気な猫さんに見えた。

 そのAちゃんの血を分けてもらったのがうちの息子。ちょうど整理していたら記録が出てきたので見てみると、2007年2月26日、Aちゃんから45ccの輸血をしてもらった。それが2回目の輸血で、息子は胃潰瘍の手術を乗り切ることができたのだった。

 吐血して、入院する直前には息子の舌は真っ白だったのを思い出す。あんなに白くなるんだ、というほどに。

 貧血が酷くて、助かるかどうかと家族と涙する毎日だったなあ。悪夢も見た。入院している息子を迎えに行き、動物病院の玄関に立って待っているのだけれども、様々な黒い犬や猫が次々途切れなく出てくるのに、うちの息子クロスケはどこにもいないのだ。

 そこでショックのあまり飛び起きてしまったのだけれども、こんな夢の終わり方じゃ許せないと思って、再度無理やり寝たところ、黒い犬猫の波の最後の最後に息子が出てきたのだった。

 割と深刻な事態だったのだけれど、それが、Aちゃんの血をもらってから、体調が改善した。

 1回目の輸血は病院の輸血猫さんから50cc。それでも効果薄。

 けれど、予想に反して2回目のAちゃんからの輸血後の結果が非常に良好で、3回目以降の輸血の必要がなくなり、その場に来ていた猫さんにお帰りいただいたのだから、Aちゃんパワーの強さが分かる。

 まさに、息子の命の恩人、Aちゃんなのだ。

 やっぱりというか、Aちゃんは長生きした。23歳のバースデーではカラフルな冠をかぶって写真に納まり、長寿猫さんとしてどこかのサイトにも掲載された。でも、とうとうその2か月後に旅立った。

 Bさんはこれまで計12匹の犬猫ちゃんのお世話をしてきて、最後まで残っていたのがAちゃん。その最後のAちゃんを見送らねばならないのは、たまらない悲しさだったろう。

 Aちゃんが亡くなった日は、なんとBさんの退職の日だった。これからはAちゃんの看病をゆっくりできると考えていたそうだが・・・退職の日に休むわけにもいかず、Aちゃんは預けられた病院で息を引き取ったのだった。

 その翌日に、取るものもとりあえず、小さな花束だけを持ってAちゃんに会いに行った。

 コロナが明けたらゆっくり遊びに行かせてもらうつもりだったのに、それが叶わなくて、本当に久しぶりの対面。全体的に茶色が勝っている印象だったAちゃんは、手足は茶色があるけれど、高齢猫さんらしく、白っぽさが勝っている猫さんになっていた。

 うちのクロスケも、本来は全身真っ黒な猫だったが、晩年はごま塩。白毛が少し出現していたし、黒い部分も、少し茶色がかって見えるところもあったから、人生というか猫生で被毛の変化はあるんだろう。

 クロスケの着ていた猫用半纏などももらっていただいて、それも亡くなる前に病院に預ける時点では着ていたとか。でも、病院では脱がされてしまっていたそうだ。Aちゃん、寒くなかったかな。

 コロナさえなければ・・・生きてる間に、Aちゃんにお礼を言ってナデナデさせてもらいたかったな。

 Aちゃんは、息子クロスケが昨年お世話になった寺院併設の動物用の斎場で、荼毘に付された。白絹に包まれ、カップ10個以上に入れたたくさんのごはんに囲まれて、花いっぱいのAちゃん。大丈夫、虹の橋の向こうで、仲間の犬猫ちゃんとクロスケがお待ちしているはず。本当にありがとう。