昨日か一昨日だったか、また亡き息子の夢を見た。チャンネルが合ってるのかな、うれしい。
おぼえているのは、何やら昭和の香りのするアパート。外階段を上がると小豆色に壁やドアが塗られているのが見えて、その部屋の廊下に面した窓あたりから、息子の声が漏れ聞こえてくる。
突然、隣人と思しき、マルちゃんのお母さんヘアの、人の良さそうなおばさんがニッコリ笑ってドアの前に立ち、「お待ちかねみたいですね」と声をかけてきた。猫好きの、良く知る人物だと、既に夢の中の私にはインプットされている。
私は「そうですね」と彼女にほほ笑んで答え、部屋に入った。
この人は誰かに似ていると、起きてからしばらく考えた。髪型は全然違うストレートだけれど、もしかしたら猫友さんのひとりじゃないかと思い当たった。
さて、部屋の中は雑然としていた(すごく、片づけたい)。ドアを入って左方向を見ると、奥の畳の部屋が一段高くなっていて、その段の手前に息子のベッドがあり、息子が丸くなっていた。
私を喜びの丸い目で見上げた息子は、おかえり!と言うように「ニャーン!」と飛びついてきて、私は丸々ふくふくとした息子を抱っこしてなでなで。至福の時だ。ずっとこうしたかったよ、クロスケ。もう1年以上、抱っこしてないなんて嘘だ。
夢の中の私はそんな堪らない感情の一方で、そうではない平常の気持ちも並行して持ち合わせていた。至ってフラットに「待たせてごめんね」と息子には声をかけていたと思う。
その時「この猫は息子クロスケだ」という確信が夢の中の私にはあったのだが、起きて現実に帰ると、クロスケにしてはかなり尻尾が長く、フサフサだった。全体的に体は大きくて、毛足も長毛種みたいにお尻のあたりがフワフワしていたなあと思う。ちゃんと真っ黒ではあったのだけれど。
前回の夢の中のクロスケは、ブログに書いたかどうか忘れたが、実は金ぴかだった。全身、毛も何もかも、ヒゲも爪も豊臣秀吉好みの黄金で、何かバックにお日様をしょっているような光り輝き方だった。その時も、なぜか短毛種でなくて長毛種だった。
それでも不思議なことに、夢の中の私は、その猫が息子のクロスケだと確信していた。なんでだ。
出てくる家屋も、これまでも大抵サザエさんの家チックと言うか、アニメではなく現実的な物なのだけれども、そんな古い時代を感じさせる建物ばかり。昭和30年代かそれ以前ということになるのかな。私が生まれる前か。
現在の人生の前にも息子と楽しい関係があったのなら、うれしい話だ。
長々と、夢の話でした。また待ってるよ、クロスケ。会いに来てね。