黒猫の額:ペットロス日記

息子は18歳7か月で虹の橋を渡りました。大河ドラマが好き。

いったいどんな夢だったの

楽しい夢ではあったらしい

 ゴールデンウイーク初日。寝坊して起床したら、夫が言う話がちんぷんかんぷんで混乱した。どうやら、私は亡きクロスケの夢を見て、それを夫に説明しているうちにまた眠ってしまったらしい。それが明け方のこと。

 その夢の話を夫がさらに聞くのだが、私の方はちっとも覚えていないのだ。今考えても、1つも思い出せない。ガッカリだ。

 「クロスケがたくさん出てきて・・・て言っても、いっぱいクロスケがいるわけじゃないんだよ。色んな場面にずっとクロスケがいる」と明け方の私は喜々として説明したらしい。さぞかし亡き息子は、長いこと私の夢にご出演だったのだろう。

 それがきれいさっぱりとは・・・悔しい。

 いつもいつも、寝る前には「夢に出てきていいんだよ」とどこかにいるだろう亡き息子に一声かけてから眠りにつく。夢の中で会えるのを心待ちにして。

 ちょうど、昨日はふいに息子の姿をありありと思い出す瞬間があった。衣替えで出したジーンズ地のスカートを久しぶりに穿いてテーブル前に座ったから。それで夢に見たのだろう。

 夏の暑い時期、風の通り道のその場所でパソコン作業をするのだが、息子が膝に飛び乗ってしまうと長時間のナデナデタイムになる。あまり暑いと息子は冷たいテーブルでびろーんと伸びて寝ていることもあるのだけれど、暑くても膝にもよく来た。息子の尻尾はご機嫌であっちこっちと元気に動いていた。

 長時間の居座りには、困って降りてもらうことにはなったのだけれど、そのジーンズスカートを穿いていた時には決まってよく膝に乗られた。安定具合が良かったのかもしれない。今だったらいくらだって居座ってもらいたいのだけど。

 そのさらに前日だったか、滅多に夢を見ない夫が息子の夢を見た。

 夢に出てきたのは最初は人間の女の赤ちゃんの姿だったのだけれど、夫は「クロスケだ」と思ったのだという。その赤ちゃんは、車の後部座席か何かで夫と並んで座っていたのだけれど、眠くなってバスタオルに潜ろうとする姿が明らかに猫の動きで、タオルから顔を出したら黒猫に変化していたそうだ。

 ふーん・・・私もせっかく楽しい夢を見たはずなのに、いったいどんな内容だったのか。せっかく出てきてくれたのに・・・そう夫と話していたら、息子に申し訳なくなって涙がぽろぽろ出た。

 でも、そういうことなのかも。本当は、夢の中の世界(Aとする)では今も息子と日々を暮らし、日中の世界(Bとする)ではこちらがAでの出来事を忘れて寂しがっているだけなのかもしれない。

 つまり、息子の生前はBで会っていたのが、没後はAで会うようになっただけで「毎晩会っているのにそっちが忘れているだけでしょ」と息子は言いたいのだとしたら。

 宵っ張りしてブログをダラダラ書くのは止めて、早く寝るようにしよう。Aで息子と共に生きる時間を長くしよう、そんな風に思った。