黒猫の額:ペットロス日記

息子は18歳7か月で虹の橋を渡りました

「鎌倉殿の13人」義経に続く、八重さんロス

八重さん、わかっていたとはいえ😢

 先週のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、とうとう主人公・北条義時の愛妻・八重が落命した。そろそろ正妻である比企家の姫の前が出てこないといけないから、八重はどうするんだろうとは思っていたが・・・やっぱりの水死パターンとなった。

 そうならないと、静岡県伊豆の国市にある真珠院が困るもんね(https://izumoude.com/tera/shinjuin.html)。伊豆の国市には何度も旅しているが、数年前に真珠院にもお参りした。頼朝の政子への心変わりを知ってだったか、千鶴丸の後を追ってだったかで、伝説の中の八重は入水自殺を遂げていた。

 八重をお祀りしている真珠院では、身を投げた八重を救いたい気持ちからか、川に降ろす「梯子」をかたどったアイテムがあり、それを奉納する仕組みになっていたような気がする。

梯子供養

八重姫が入水した時、せめて梯子があったら救うことができたという里人の気持ちが今日願い事が叶ったお礼参りとして、小さな梯子を供えるという習慣として残されている。

 その真珠院の伝説に沿った形になったのは、フィクションとはいえみんな納得する形なんだろう。でも・・・悲しすぎる。

 八重の実家の伊東家が没落した今、北条家の都合というか鎌倉社会の安定を考えれば、義時が実力者の比企家から正妻を迎える方が良いに決まっている。史実もそうなっている。比企尼の孫・姫の前「比奈」が義時と結婚する日まで記録にあるそうで(すごい!)、彼女の子どもたちの記録もあるから、それは避けようがない。

 だから、姫の前が出てきて正妻になってもいいから、フィクションなんだし、ストーリー上は八重を側室に落とすとかして何とか生き延びさせて、別の場所で子どもたちの世話を続けさせる運びにはできなかったかな・・・と考えてしまう。

 あれだけ宮沢りえ(りく)が、将来の泰時といっしょに孤児たちを育てることに難色を示していたのだから、それを利用して、孤児の世話を頑固に止めない八重が北条家を出されるとか・・・できたかもしれないでしょ?愛妻家の義時が、それはさせないか。

 義経には、大陸に逃げ延びられる可能性を残したようにも見えたのにな・・・。そこまでの八重さん人気を、三谷幸喜も予想できなかったのか。演じているのはガッキーなのだし、何か考えてほしかった。

 それで、八重が育てている子どもたちが、将来の得宗家の御内人たちの先祖になるとか?「北条時宗」では北村一輝が演じた平頼綱でしたっけ?あるいは「太平記」でフランキー堺が演じていた長崎円喜?その両者の先祖である平盛綱が、平清盛の孫の資盛の子だとか、出自不明とか言われているようなので、八重が世話をする親亡き子どもたちの中にちゃっかりいてくれてたら・・・見ている側は勝手に夢を膨らませている。

 とはいえ、忙しいガッキーをいつまでもギャラが民放よりも一桁安いと言われるNHKの大河に引き留め続けるのも、できない相談だろう。それに、冒頭に書いたように、真珠院の都合もある。大人のまとめ方としては、あれが一番いい着地点だったのかもしれない、悲しいけど。

 それでも、さすがはNHKと思うのは、あくまでも伝説のような入水自殺にはせず、水難事故にしたこと。しかも(千)鶴丸を救った上で、八重的には積年の悔やみを払拭できる達成感もある。昨今のコンプライアンス的に、正しい選択だ。今一番の癒しと言われる人気者を、自死させてはいけない。

PTSDの仁田殿

 そうだ、悲しいと言えば・・・恒例の大河ドラマ視聴後の自主的ウィキ祭りによって知ったのだが、遭難後の八重発見の報を北条政子にもたらした仁田殿、自分の妻も水死で失ったばかりだった。そりゃ泣きますよ。あれだけ泣いてもおかしくなかった。

  • 妻の菊子は貞女としてよく知られている。文治3年(1187年)忠常が危篤に陥った際、三嶋大社へ自らの命を縮める代わりに夫の命を助けてほしいと願文を捧げて参詣したが、嵐のために渡し舟が転覆して命を落としたのだという。(仁田忠常 - Wikipedia

 つまり、2年前に仁田忠常の妻は水死していた。そういう仕掛けがあったのか・・・三谷幸喜恐るべし。

 水死した八重の遺骸を見たのだろうから、仁田殿はフラッシュバックしたかもしれないな・・・PTSDの条件は揃っている。

 私も、今も生きているのだけれども、弟が川に流された情景をありありと思い出してしまった。弟の場合は、大勢の人たちが見ている前で流されたので、一斉に大人たちが怒号を上げながら川原を駆け出していき、下流にいた人が受け止めてくれた。あの時の両親の慌てぶり、弟が水を吐き出し、勢いよく泣きだすまでの時間が、とても怖かった。

 私の脇にいたはずの弟は、あっと言う間もなく川面に浮かび、スイスイとうつぶせのままリズムよく、人形のように流されていった。ものすごい速さで流れて行ったのを思い出す。

 だから、ドラマの八重さんの姿がパッと消えてしまっていたのを見た時に、そうそう、速いのよね、流されるとね・・・と思った。

 私は小学生、弟はまだ保育園児だった。この時に従兄が遊びに来ていて一緒に川遊びに行ったのだったが、もう半世紀前にもなるのに、最近になって従兄もこの話をしていた。私たちの中で強烈な思い出であり、くっきりと残っている。忘れようもないこの話、弟は嫌がるけれど。

気になるカバ殿

 それから今回、どうしても気になったのが範頼の動き。八重の受難を知って動揺する政子に対して、その場限りの慰めをわざわざ口にした。きっと生きて帰りますよとか何とか。結局、八重は死んだ。これが伏線に見えてしまって仕方なかった。

 時期的にも、そろそろだろうし。曽我兄弟の仇討が繰り広げられる富士の巻狩りは。工藤祐経も、静の舞の場面で史実通り鼓を打ったりして、視聴者的にも生存確認はできている。

 確か、よく言われている話では、その仇討の大騒動時に「私が居るから大丈夫」的な慰めを政子に言ってしまったことがカバ殿の命取りになるはず。政子は、頼朝まで命を落としたのかと動揺している場面。そこでそんな微妙なことを言ってしまうカバ殿。

 ドラマではどうなるだろう。安易な慰めをカバ殿が口にして、政子が八重の死を思い出すのではないか?「カバ殿がああ言うと不吉!」とか何とか騒がれちゃいそう。

 その彼の不穏な将来が、垣間見えたのが八重の遭難後の場面だった。ひぇー!と叫び声をあげてしまった。絶対伏線だと思うけど?

(敬称略)