黒猫の額:ペットロス日記

息子は18歳7か月で虹の橋を渡りました。大河ドラマが好き。

【どうする家康】#41 逆襲のシャアならぬ三成、家康との最後の戦い前夜

最後に向けて盛りだくさん

 NHK大河ドラマ「どうする家康」第41回「逆襲の三成」が先週10/29に放送された。石田三成は、秀吉死後の五大老五奉行の政を進めたが、朝鮮戦役から戻った加藤清正らの処遇に失敗して混乱を抑えられず、失脚した。

 この「逆襲の三成」というサブタイトルを聞いた時、世代的にどうしても機動戦士ガンダムの映画「逆襲のシャア」を思い浮かべてしまったが(それにしてはすっかり中身を忘れている)、確かあの映画もアムロとシャアの「最後の戦い」を描いたんじゃなかったっけ・・・(気になる人は調べて)。「どう家」の三成と家康も、いよいよ決着が付く「関が原」前夜と言ったところに物語は差し掛かっている。

 「もうお会いすることもございますまい」と家康に告げる三成。中村七之助の、諦めきって覇気も失われた表情がとても良かったよね。

 あらすじを公式サイトから引用する。

家康(松本潤)の決断で、佐和山城に隠居させられた三成(中村七之助)。一方、家康は大坂城・西ノ丸に入り、政治を意のままに行い、周囲から天下人と称されていた。そんな家康を茶々(北川景子)は苦々しく見ている。ある時、会津の上杉景勝(津田寛治)に謀反のうわさが広がる。家康は茶々から天下泰平のため、成敗に向かうべきと諭されるが、大坂を離れることに一抹の不安を感じ、留守を鳥居元忠(音尾琢真)に預けることにする。(これまでのあらすじ | 大河ドラマ「どうする家康」 - NHK

 冒頭は重陽の節句での家康暗殺未遂事件が露見しての評定の場。後半の重要人物、大野治長(マッサン)が出てきて流罪を申し渡された。この時、首謀者の前田利長の名前を吐かせるため、家康が信長のように畳をトントン叩いたが、全然信長の凄みは無い。狸として無理をしている。

 この「どう家」ならではのストーリーが、茶々の暗躍。「どう家」家康は「戦無き世を作る」のが宿願であり、「狸は辛いのう」とこぼして「気張れや狸、ポンポコポーン」と本多正信に肩を叩かれているぐらいのお優しい設定だから、彼女みたいな悪役がいないと話が進まない。

 「あらすじ」に書いてあったように「家康は茶々から天下泰平のため、成敗に向かうべきと諭され」たから、大坂を離れ会津の上杉征伐に向かうことになった。黄金2万両、兵糧2万石という多額な資金も兵糧も豊臣から与えられて。

 茶々は秀吉の小田原攻めまで持ち出し、秀吉は北条を大軍勢で囲み「見事、日の本を一つにまとめられた。内府殿もそうなさった方が良いのではないか」「また世が乱れでもしたら・・・ああ、心配な事よ」と言った。

 しかし、大坂を離れた途端に「内府殿のお力で天下が静謐を取り戻すならば結構な事」と言っていたはずの石田三成が、家康討伐を掲げて挙兵。その陰には、茶々から多額の金が与えられていたことが示唆され、大谷刑部吉継が驚愕していた。あっちもこっちも、茶々が両方焚きつけていたのか!と視聴者も驚く。(そういえば大谷刑部の三成への手みやげが干し柿!そうだよね~。)

 茶々・・・とても分かりやすい女狐だ。正月の西ノ丸での家康を囲んでのどんちゃん騒ぎが気に入らず(家康も配慮に欠ける、わざとなら人が悪い)、早々に家康を片付けてしまいたくなったか、それとも虎視眈々と狙ってタイミングを待っていたか。それに乗せられる真面目な三成か。

 遠く上方を離れてから三成挙兵を知り「我々はハメられた」と動揺する徳川陣営に、茶々からの手紙「三成をどうにかして」が届き、家康は空虚に笑う。茶々の二枚舌を理解しての事だろう。

 この茶々からの手紙は実在したのだそうで、そこから物語がうまく発想されている。手紙については最近も絶好調の「かしまし歴史チャンネル」の動画解説で見た。(前述のシャアについてもさすが同世代!同じことを連想していて嬉しくなった。)

youtu.be

 でも、史実の茶々が、三成挙兵に際し、本当に家康を信じてSOSの手紙を書いたのなら、気の毒だ。豊臣存続のために信じるべき人(三成)を信じず、信じてはいけない人(家康)を信じていたことになるか。

 さらに、後世(現代)で神君家康公を輝かせるために、全国放送のドラマでまさかの女狐扱い。私ごときにも、これまでのブログで「禍々しいキャラ」と散々書かれ(ゴメンナサイ)、可哀そうな人物だ。

 ちなみに、西ノ丸での正月どんちゃん騒ぎにも、馬やら書物やらのエピソードが盛りだくさんに仕込まれていたことが「かしまし」動画でわかった。本当にきりゅうさんて博識!

 彼女の凄いところは、歴史の表ネタも学説に基づいて話せるだけじゃなく、さすが元KOEIのライター、アニメなどオタクネタまで網羅しているところ。講談師のような話術もある。そんな解説ができる人はそういないだろう。希有な人だ。

大谷吉継の茶を飲み干す三成

 大谷吉継の病がうつるのを嫌い、誰も彼の後に回し飲みの茶を飲まなかったエピソードは有名だが、今回、これも三成と吉継の固い友情をうまく表現するのに使われた。ここで持ってくるのか~吉継もほだされるよね。

大谷吉継:用意はできたか、三男坊。(武装して出てきたのは三成の方だった)治部?!やめておけ。

三成:今しかない。

吉継:無理だ!内府殿はお主を買っておる!共にやりたいと申された。

三成:徳川殿のことは当代一の優れた大将だと思うておる。だが、信じてはおらぬ。殿下の置き目を次々と破り、北政所様を追い出して西ノ丸を乗っ取り、抗う者はとことん潰して!政を思いのままにしておる。

吉継:天下を鎮めるためであろう!

三成:否!すべては、天下簒奪のためなり!野放しにすれば、いずれ豊臣家は滅ぼされるに相違ない。それでいいのか?家康を取り除けば、殿下の御遺言通りの政を成せる。今度こそ、我が志を成して見せる!刑部!正しき道に戻そう!

吉継:我らだけの手勢で何ができる。

三成:奉行衆と大老たちをこちらに付ければ・・・勝てる。

島左近:(後ろから入ってきて刀を抜き、畳下の黄金を発いて見せる)

吉継:どこから出た!まさか・・・大坂?あ!

三成:(無言で吉継の飲んでいた茶を飲み干す)うつして治る病なら、私にうつせ!

 「どう家」では、三成(というか配下の島左近?)が何でも万全に手を回し、抵抗する吉継(忍足修吾)を自軍に引き入れるパターン。吉継は、伏見城に参陣して家康に「佐和山に立ち寄り、治部の三男坊を我が陣に加えたく存じます」と進言する程だったが・・・ハンセン氏病を患っていたという吉継の心を、茶を飲んでグッと引き寄せた三成だった。

 対して、「真田丸」の石田三成(山本耕史)は、蟄居に至ってまで状況を読めないのか事務処理に最後まで猪突猛進で、ヤレヤレ仕方ないなという感じの大谷吉継(片岡愛之助)が色々と指示を出して各方面に支援を求める手紙を書き、べそをかきながら戦いに臨んで行くパターンだった。

 それぞれの年代で新しい学説をどう生かすか、物語の中で何をどう採用してキャラを作るのか、見比べると面白い。

 考えて見ると、今作の三成は、秀吉を理想として掲げるからこそ、家康が豊臣を滅ぼすパターンしか見えてこないのだろう。秀吉が織田家をそうしたから。そうじゃない道が考えられないのだ。

 この、吉継の茶を飲み干したのは石田三成のバージョンだけじゃなく、秀吉バージョンもあったように思う。

 どこかで読んで信憑性は無さそうだと思ったのが、大谷吉継は寧々さんの侍女が産んだ秀吉の隠し子であり、茶席で秀吉が我が子を不憫に思って庇い、吉継の茶を飲み干したという。

 寧々さんが子が産めない嫉妬から、秀吉の子どもたちが生まれるたびに幼いうちに育たないように毒を盛り(「大奥」の一橋治済ならやりそう、仲間由紀恵も他3人の役者もすごかった)、それでも生き延びた吉継が顔が崩れるような状態になったと・・・寧々さん、散々な言われようだ。ひどすぎる。

 もし吉継が秀吉の子なら、表向き養子にでも何でもして、何としても跡取りにしたのではないかと思うけれど、それも正室の寧々さんの嫉妬が理由で、嫡男にはできなかったって話にされていた。ひどすぎる(2回目)。

 まあ、三成と共に豊臣に殉じたような大谷吉継だから、秀吉とは特別な縁があったに違いないと信じられて、ああでもないこうでもないと物語が練られて寧々さんが犠牲になったのだろう。

 いつの日か、吉継の大河ドラマが作られるのだろうか。私としては小西行長、安国寺恵瓊も加えてもらったら題材として良いと思うんだけどな。

鳥居元忠の名場面、他と見比べてみたかったが

 今回の見せ場は、何といっても伏見城を任された鳥居元忠(彦右衛門)と、家康の別れの場面だと思う。ここは、彼の運命が分かっているだけに、涙無しで見るのが難しい。

家康:この伏見を、お主に任せたい。上方を留守にすれば兵を挙げる者がおるかもしれん。

元忠:(注がれた酒を飲み干して)石田治部殿が?・・・いや~無謀でござろう。

家康:治部は、損得では動かん。己の信念によって生きている。負けると分かっていても立つかもしれん。信念は人の心を動かすでな。わしを恨む者たちが加わらんとも限らぬ。万が一の折、要となるのはこの伏見。留守を任せられるのは最も信用できる者。逃げることは許されぬ。必ず・・・必ず守り通せ。

元忠:(話を聞くうちに表情も引き締まり、威儀を正して)殿のお留守、謹んでお預かりいたします。(頭を下げる)

家康:すまぬ・・・兵は、お主が要るだけ・・・。

元忠:いや、三千もいりゃあ十分で。

家康:少なすぎる。万が一・・・。

元忠:一人でも多く連れて行きなされ。なーに、伏見は秀吉がこさえた堅牢な城。そうたやすく落ちやしませんわい。殿。わしゃ挙兵してえ奴はすりゃあええと思うとります。殿を困らせる奴は、このわしが、みんなねじ伏せてやります。まあ、わしは平八郎や直政のように腕が立つわけでもねえし、小平太や正信のように知恵が働くわけでもねえ。だが・・・殿への忠義の心は誰にも負けん。殿のためなら、こんな命、いつでも投げ捨てますわい。上方は、徳川一の忠臣、この鳥居元忠がお守りいたしまする。

家康:・・・。

元忠:(鼻をすすり)殿にお仕えして五十年。あの泣き虫の殿が・・・よくぞここまで(すすり泣き)。

家康:止めよ。

元忠:そうですな。わあ、めそめそするとまた千代にひっぱたかれる。

家康:やっぱり引っぱたかれとるんではないか。(笑い合う)

元忠:(鼻をすする音)はあ~、殿。宿願を遂げる時でございますぞ。戦無き世を成し遂げてくださいませ。

家康:彦・・・(目に涙をためて)頼んだぞ。

 以前の時代劇でも、同じ別れの場面を見たような気がして「真田太平記」「真田丸」の録画をチェックしてみたが、見つからなかった。たぶん記憶しているのは、笹野高史が元忠を演じた「葵 徳川三代」ではないかと思う。「徳川家康」でも見ただろうか?残念ながらこちらも録画が手元に残っていない。

 小説だと、池波正太郎著「真田太平記」の(六)「家康東下」の巻きの、まさに「家康東下」の章の(一)の終わりに、元忠と家康が別れの酒を酌み交わす場面が出てくる。元忠が笑って「殿、これが殿の御顔の見おさめにござる」と言い、家康は答えず、うなずきもせず、じっとうなだれたまま・・・だった。

 このドラマでは、涙もろい元忠が、昔は泣き虫だった家康を思い出し「よくぞここまで」と終盤で泣き、その涙を押しとどめるように「止めよ」と家康が言った。松潤家康は涙をためたまま。死んでいく彦の方が泣く。

 譜代の家臣を、見す見す死なせなければならない状況に追い込まれている家康。それも、石田治部が信念の人だからだ。厄介な事よ。どちらが悪でもない、うまい話運びだと思う。

 とはいえ、伏見を守る兵が少ない方が、三成への誘い水になる。それを家康も考え、彦も察しただろう。合理的に考えて多くの兵を置くのも無駄。残酷なことだ。

 今作の元忠(彦)は、元武田忍びの千代(馬場信春の娘、古川琴音)を継室にしている。千代にひっぱたかれ、尻に敷かれている暮らしぶりのようだ。忍びだった千代に彦が敵う訳がない。

 次回の籠城戦でも千代はその能力を発揮して活躍するようだから、それはそれで楽しみではあるが・・・彼女の生命を燃やし尽くしての戦いが予想される。武将の嫁は辛いね。

 千代のように、武田旧臣の娘が徳川家中の妻にされている例では、家康の阿茶局もそうだし、故・酒井忠次も、あのド迫力でご出演だった山県昌景の娘を側室にしていたらしい(正室は前も書いた碓井姫)。敗れた家の娘が、褒美の品のように戦後与えられていた、ひどい戦の世。終わらせてほしいと、多くが願ったはずだ。

 ちなみに「家忠日記」を遺した松平家忠も伏見城で命を落とす。ここまでずっと松平家関連の記録を残してくれて歴史家の皆さんは感謝しているだろう。おこぼれに預かる私もだ。

上杉景勝、あれでいいのか

 前回も少し書いたのでしつこくなるが、上杉景勝が見てくれから悪役丸出しの作りで驚いている。上杉謙信を継いだ「義」の武将だよ?そんなはずないよね。

 今回、家康から上洛して申し開きせよとの命令を「ええい!無礼な書状じゃ!」と投げつけ、「大体、家康が天下人だと誰が認めた!秀吉には屈したが、家康に屈した覚えなど無いわ!」と大声で景勝は拒否した。あの表情に乏しく無口な景勝が激高しているなんて・・・一生に1回、猿の仕草で笑った記録があるくらいの人だよね?

 この後、直江兼続(今回も声が良い)に挑発的な返答(有名な「直江状」)を書かせて会津征伐を煽った、「愛」の兜ファンが待ってましたの場面が描かれた。それで家康は、表向き豊臣の大軍を率いて出陣した。

 景勝は、第一次上田合戦で真田と徳川が戦う直前、それまで揉めていた真田家に対して、事情を理解して和を講じ、しかも人質(後の真田信繁)も取らず、親と共に思いっきり戦って来いと言った。真田は徳川に見事勝ち(この時負けたのが彦だったね)、戦後もそれを恩に着せたりしなかった・・・というのが小説とドラマ(演じたのは伊藤孝雄)の「真田太平記」に刷り込まれている上杉景勝の清廉潔白、見事な武将としての姿だ。

 「利家とまつ」ではあの里見浩太朗が演じ、直江兼続(妻夫木聡)が主役だった大河ドラマ「天地人」でも、北村一輝が景勝を演じた。大坂に引き返す徳川を追撃できるチャンスで、兼続を「背後から攻めるのは卑怯」とかなんとか言って止めさせ、徳川軍を潰す千載一遇の機会を失った兼続が地団太踏んで悔しがっていなかったっけ?

 「真田丸」の景勝(遠藤憲一)は、気が弱くて何でも「兼続頼み」だったが、義に篤い武将のイメージは裏切っていなかった。

 それなのに、だ。今作ではどうしてアレ?流布されたイメージを裏切るなら、今作なりの理由づけをしっかりしてほしい。できないなら、せめて眉毛は、中の人の津田寛治の眉毛のまま、普通に演じてくれたら良かったのに。

 「事を荒立てるな。武を以て物事を鎮めることはしとうない」「相手は大老。慎重に進めよ」と、家康に言わせて無理くり善人仕立てを際立たせようとするから、景勝はあおりを食ってしまったのだね。

 家康は狸を演じ、茶々は悲しい過去から女狐になった。それでいいじゃないか。上杉景勝まで巻き込み、誇りを失わせるような悪役的描き方はいただけない。

 ただ、それを受けての家康の参謀チームの状況分析の様子は面白かった。家康の脳内が可視化され、徳川出陣への道が選ばれていく過程が見えた。以前に茶々に諭された通りのことを選ぶ家康。

阿茶:もはや成敗する他ないのでは?威信を見せなければ国はまとまりませぬ。

本多正信:だが相手は上杉。半端な軍勢を差し向けてヘタを打てば、天下を揺るがす大戦になりかねませんぞ。

家康:やるとなれば、わしが出陣せねばならぬであろう。天下の大軍勢で取り囲み、速やかに降伏させる・・・戦を避けるにはそれしかない。

阿茶:願わくば戦場で戦いたいぐらいではございますが、殿のお留守はこの男勝りの阿茶にお任せ下さいませ。

家康:あとは・・・上方を誰に託すかじゃな。

二代目茶屋四郎次郎、三浦按針が登場

 ひっそり出番を終えていたと少し気になっていた茶屋四郎次郎。まさかの眉毛バージョンアップ(また眉毛😅)で「父よりだいぶ色男」の二代目清忠となり、三浦按針の通訳として出てきていた。

 通訳と言うか、「明、朝鮮と戦をして何になりましょう!これからは多くの異国との商いを以て国と民を富ませるのでございます!」と自説を盛大に披露していたが。今回は、中村勘九郎&七之助のご兄弟が所を変え揃ってご活躍だ。

 先走るが、三代目の茶屋四郎次郎は二代目の弟で、家康が死ぬきっかけになったと言われた鯛の天ぷらにも関わっていたとか。もしも、だけれども、もし七之助が石田三成として生きた後に二代目の弟として転生して三代目四郎次郎として出てきたら・・・と考えると面白い。

 まるで三成が三代目になって宿願を遂げるみたいになるじゃない?そんなこと有り得ないか。

 小栗旬が最終回に出る、みたいな報道もあった。そうすると、三代目四郎次郎は小栗旬?家族は「それはいやだ、北条義時で出てきてほしい」と言っていたが。それもそうか。

 さて、四郎次郎と共に「ウィリアムアデムス」、後の三浦按針として「大奥」の青沼様が転生してご登場だった。涙涙の悲劇の最期を遂げられたばかりだから、青い沼にどっぷりはまっていた「大奥」ファンはここでロスを払拭できる。今後、家康のアドバイザーとしていっぱい出てきてほしい。

最後の大暴れ

 そういえば、先走って悲しくなった場面があった。徳川軍が伏見城に参集したところで、ファッションショーのランウェイを歩くように本多忠勝、榊原康政、井伊直政らが入場してきた。

榊原康政:我らの殿がついに天下を取る時が来ましたな。

井伊直政:最後の大暴れといきましょう。彦殿、守綱殿。まだ動けますかな?

鳥居元忠:当たり前じゃ!

渡辺守綱:暴れたくてウズウズしとったわ!

直政:我ら徳川勢が集まった時の強さ、見せてやりましょうぞ。

一同:おう!

 そこで、徳川勢の将の最前列中央に陣取った井伊直政が言った「最後の大暴れ」。そうだね、直政よ・・・💦まだ髭も可愛らしいぐらいなのに、と「おんな城主直虎」ファンとして涙してしまった。彼の短命が惜しい。

(敬称略)